ケンカツ。

婚活とか、就活とかあるので、「憲活」という言葉を考えてみた。
今ある日本国憲法を活用しようね、って意味で「憲活=ケンカツ」
九条だって二十五条だって、使いよう。
今あるものをちゃんと使いこなしもしないで、新しいもの欲しがっちゃいけません。

機材とかプラグインとか、自分も反省しなきゃなんだけど。

  • 2015年04月18日(土)22時41分

話を聴いてもらえる人

東京で週末のライブがあるとき、ギターの弦を換えながらTBSラジオの「永六輔その新世界」という番組を聴く。4時間半の生放送中、ずーっと小さな音でマリンバのようなBGMが流れているのだけど、それは「4秒無音=放送事故」防止のためではないか? と僕は密かに思っている。それほど最近の永さんには沈黙が多い。10分やそこらは平気で共演陣の話すに任せている。居眠りもする。たまにしゃべっても滑舌が悪い。言い始めたことを途中で忘れる。そして、何かといえば感に堪えて涙声になってしまう。81才だもの。だから久しぶりににラジオをつけるときには「あー永さん今週は生きてるかな?」などと失礼なことを考えてしまったり。
 でも、この番組はどこまでも明るい。そしてあったかい。大きく貢献しているのは外山惠理アナウンサーの名ジョッキーぶり。ディスク(=レコード盤)ジョッキーではない。「永六輔という困ったおじいちゃん」を乗りこなすのだ。ときには鞭を入れ、ときには呆れかえり、ときには永さんの職務怠慢を注意したりするのだが、そのすべてが彼女のコロコロとした笑いのリズムに乗って屈託がない。いつのまにかこちらも「もー永さん、しょーがないねー」と釣り込まれて笑ってしまう。
 それだけではない。彼女は、その週に一度か二度、永さんが発する
「本当に言っておきたいこと」
を決して聞き逃さない。その時には、ラジオであっても無音や間を怖れずに耳を澄ましている彼女が感じられる。永六輔という人間に対する深い理解と尊敬と好奇心が、その時に浮かび上がる。僕は彼女のその勇敢な態度に感動する。
 世の中の多くのおじいちゃんやおばあちゃんに、彼女のような「良き聴き手」がいてくれますように。そして願わくば僕も彼女のような聴く力、聴く優しさを保ちたいものだなあ、と思う。近ごろでは永さんをサポートするはずのピーコさんまでが涙もろくなってしまった。がんばれ、外山惠理アナウンサー。

  • 2015年02月28日(土)11時12分

カジカ汁2014@フライアーパーク

まずはセットリストを。

なおさら
想い出を永遠にかえて
良い音楽を呼吸していきましょう
Better Be Home Soon (Crowded House)
Peace, Love And Understanding (Nick Lowe)
あのクリスマスの歌
綱島・千鳥足

Yes-No (Off Course)

佐東景さんとの2マンでの年末恒例企画。もう7回目になるんですね。
マメな景さんが教えてくれました。
音楽的な準備とカジカ汁の仕込み。同時進行でやるのもすっかり身体が覚えまして、
景さんのステージ、ラスト2曲あたりで、味噌を溶きます。
松崎家のカジカ汁は塩でほとんど味を決めてしまって、お味噌は香り付け程度に少しだけ。なのですが、お出しする直前に入れないとやっぱりそのほのかな香りが立たないので。ステージの邪魔をしないように、キッチンでそーっと味噌を溶いてます、ハイ。
カジカ汁を振る舞った時点ですっかり仕事が終わった気になる......のが、カジカライブのマジック。「良い歌を歌うぞ良い歌を歌うぞ良い歌を歌うぞ」モードのときには出ない自由さが出る。これは第3回くらいで自覚したのですが、近年はそんな自分モードを折り込んで選曲しております。今年はついに「想い出を永遠にかえて」解禁になりました。見られた方はラッキーでしたね。レア。佐木伸誘の不思議コードを完コピしたので小指がつりそうでした。でも、良い歌です。とても客観的になれる歌。そのすきまに、みんなの気持ちがすーっと入ってくるのを、ステージ上で感じてました。
そして、僕にはたった1曲だけクリスマスソングがあるのですが、本番直前にいただいた欠席メールのおかげでこの曲のタイトルが大決定いたしました。「あのクリスマスの歌が聴きたかったのだけれど残念です」と。なので、2014年12月22日をもって、この歌のタイトルは
「あのクリスマスの歌」
です。メリークリスマス。

  • 2014年12月23日(火)08時48分

ネット投票!

の前にできることが、たくさんある......というか、しなきゃダメじゃん。
アナログに投票率を上げる方法はたくさんある。
投票所の数を増やすとか、投票箱のほうを有権者の玄関に横付けにする的な。
今の制度では
【特に急な解散総選挙のとき】
投票したくてもできない人がいる。
1)入院していなくて自宅療養中のお年寄りや病気の人。
かつ、
2)郵便投票のため必要な障害者手帳などの証明書を交付されていない人。
こういう人は
【這ってでも自分が投票所に行かない限り】
一票の権利を行使できない。こないだの総選挙で、そういう方のお手伝いをしようと選管にかけあってわかったことです。これは制度の欠陥で、行政の不作為。フツーに違憲。

どこかの党が自分のとこの票欲しさに車で送迎する。そんなんじゃダメなの。
「投票箱、もそっと近くに持ってきて!」
って思ってるフツーの人は、いっぱいいるんだよ。

  • 2014年12月19日(金)09時43分

福は内、鬼は。

母の実家は鬼子母神を信仰していたらしい。
なので節分の豆まきでのかけ声が、他の家とは違っていた。
「福は〜外!」「福は〜内!」
と2回豆をまき、3回目に
「鬼は!」
これでストップ。「外」とは言わない。
鬼も信仰の対象だから排除しない、という理屈だ。

いいね、鬼子母神信仰。
「出ていけ!」「お前が出て行けよ!」
という居丈高なやりとりは不毛。
それを言っちゃあ、おしめえよ。

  • 2014年11月17日(月)20時17分

絵にも描けない美しさ

浦島太郎はドラッグの話なのかも知れない。「鯛やヒラメの舞い踊り」って「ルーシー・イン・ザ・スカイ・ウィズ・ダイヤモンド」と方向が同じだもの。ありゃ幻覚だ。亀を助けたのは「亀という自意識」を「現実世界といういじめっ子たち」から「逃がしてやった」というメタファー。最後に玉手箱を開けて白髪の老人になっちゃうのは......もちろんドラッグのキメ過ぎで廃人になったってこと。
マジックマッシュルームみたいな海藻か、神経毒をもった海洋生物がいて、それを食べたり、刺されたりした昔の人が語った脳内体験。それが浦島太郎。
どうでしょう?

  • 2014年11月13日(木)22時18分

替わり目

とても頭でっかちに、音楽をやってきたと思う。
日本語によるポップス。日本語によるロック。
そのことをずっと考えてきて、イノベーションを起こした先人には敬意を抱いてきたし、
他人のイノベーションに後乗りして商業的な成功を、という考えには、ついに寄り添うことができなかった。

先週の土曜、下北沢BlueMoonでのライブに、
伊藤銀次さんが来て下さった。
僕にとってのイノベーターのひとり。
緊張はした。緊張はしたけれど恥ずかしくはなかった。
僕は歌を書くうえで、決して汚いまねはしてこなかったから。
そして今でもイノベーションを、すごく小さな積み重ねだとしても、続けているから。
これが、僕が書いて、僕の肉体を使って発している音楽だ。

このごろやっと、身体の方が頭について来た気がする。
頭がぶっ壊れたせいでバランスがとれたのかも知れない。




伊藤銀次さん、そしてBlueMoonに来て下さった皆さんに、あらためて感謝を。

  • 2014年10月05日(日)11時42分

ダークさん

一年ほど前からだろうか、寄席で見るダーク広和さん、という手品師の方がとても気なっていた。
ダークさんはマジックの道具を置くテーブルの下に、BOSEのサウンドシステムを仕込んでいる。型番まではわからないけれど、BOSEのスピーカーはとても個性的な音がするのですぐに気がついた。寄席や演芸場にはもちろん音楽を流す装置が備えてあるのだけど、何せ設備が古い。おそらくマジックはコンマ何秒というタイミングが大事で、音が小さかったり、遅れて聴こえたりすると芸に対するダメージがあるんだろうなあ......などと想像していた。

 ある日、懇意にさせて頂いている春風亭正朝師匠のはからいで、ダークさんと打ち上げの席をご一緒する機会を得た。
BOSEの件はほぼ僕の予想していた通りで、そういったこだわりに注目するマニアックなお客がいることを大変喜んでくれ、目と鼻の先でボールとカードのマジックを見せてくれた。(マジな話、目の前で鮮やかにキメられるとキツネにつままれたような......自分がバカになったような気になれます。オススメ。)そして、最近はマジックのBGMをMacのGarage Bandで自作していることなどをニコニコしながら話して下さった。
後日、寄席へ行くと、ダークさんは自作BGMをすでに使っていて、この人は新しいテクノロジーの習得に長けた方なのだなあ、と感心した次第。

 ふと、思う。ロックはマジックに似てるぞと。爆発炎上する車から脱出したり、東京タワーを消したりするド派手なマジシャンが一世を風靡するときもあれば、「テレビで手品、見かけなくなったな〜」って時期もある。でもいつだって、演芸場にはマジシャンが出演しているし、間近でそれを見た人の驚きや楽しさはいつだって新鮮だ。マジシャン側からすれば、お馴染みのカードやボールやハンカチを使った手品でも少しづつ進化させることができるし、結局それは自分自身の修練と、好奇心の持続にかかっているみたいだ。そうした意味でマジシャンと同じように、ロックミュージシャンというのは廃れないと思う。

そう言えばダークさんは、江戸期の手品を現代によみがえらせることをライフワークのひとつにしている。文献に当たって、道具はDIYで自作しているそうだ。
そんなところもロック〜ポップミュージックに似ているな、と思う。

  • 2014年09月22日(月)10時35分

ハンドマイク

先日、カラオケで「想い出を永遠にかえて」を歌ったら、それを背後から動画で撮っていた友人がおり。こわごわ再生してみると、僕はハンドマイクを口もとでぐるぐる回していた......
郷ひろみである。HIROMI GO である。なんとまあ恥ずかしい。
でもね、あれは酔っぱらってカッコつけていたわけじゃあないんですわ。
カラオケって基本エコー多目。なので油断するとすぐハウる。
自分の声をモニターしつつ、ハンドマイクの扱い方でなんとかしようとしてる。無意識に。PAさんがいない分、マイクだけでEQとコンプとリバーブの量をコントロールしてるんだねあれ。職業病だ。

もちろん、自分のライブではハンドマイクでも HIROMI GO にはなりません。

  • 2014年08月19日(火)10時37分

空気感。

昨夜、円山夜想(ノクターン)というライブハウスで、初めて歌った。
お店の雰囲気もレイアウトも、そしてスタッフも気持ちの良いところでした。
それで今回はテーマが歌謡曲ということで、ガットギターを持っていったのだけど、
こいつにはピックアップが付いていない、というか、付けていない。
浅草演芸ホールの大スター・横山ペペ師匠の影響!もあるけれど、
マイクでひろったギターの音が、円山夜想には似あう気がしたから。
アコギのピックアップも最近はとてもよくなったけれど、マイクの空気感にはかなわない。
バンドで大きな音を出さないソロ弾き語りだったら、できるだけマイクでやりたい。

もう数年も前になるけれど四谷天窓のブッキングライブでステージ中にピックアップが壊れた。スタッフの方に「マイク立てて下さい」とお願いすると、すぐにAKGのC451をセットしてくれて、滞りなく出番は終わった。
天窓は後方は居酒屋風の小上がりで、そこに座ってくつろいでいると対バンの青年が
「ギターってマイクでも音が出るんですねー」と。
!!!
エレアコネイティブ、恐るべし。
僕のギタープレイは参考にならないけど、エンケンとかのコンサートに行ってみたらいい。
もしくはペペ師匠の高座に。

  • 2014年08月10日(日)11時58分